雑学博士一問一答

雑学の友 知るを楽しむ TRIVIA 016 歯

雑学(トリビア)について、いろいろな話題で毎週更新する「雑学の友」です。
知らなくても生きてはいけるけど、知っておくといつか役に立つかも知れない。
そんな「知る」を「楽しむ」雑学が満載です。

デント(dent)は歯の意味です。歯医者(dentist)など歯に関する言葉に使われます。
これを語源にもつ言葉は多くあります。

・スパゲッティの茹で方で適度な歯ごたえあるのをアルデンテっていいますね。これは al dente(伊)でデンテは歯の意味です。
・ワープロソフトで使うインデント(indent)も行の始めを歯のようなジグザクを作ると言う意味です。
・シュガーレスガムのトライデント(trident)は tri−(=三つの)+dent(=歯)で、海神ポセイドンが持っている三叉の戟(ほこ)を指します。

もう一つ歯に関する言葉があります。
orthodontic(歯科矯正術)などに使われるodonです。この言葉はギリシャ語の歯(odon)に由来します。
恐竜イグアノドン(Iguanodon)やマンモスの仲間のマストドン(mastodon)のodonはここからきています。

では、ここで歯に関するエピソードを一つ。
アメリカ大統領ワシントン(1732〜99)の写真は気難しそうなふくれっつらをしています。
実は彼は歯槽膿漏がひどく、28歳で入れ歯をしたといいます。
大統領(在任:1789〜97)就任時には、唯一、下あごに1本残っていただけとか。

当時の入れ歯はすごい代物です。重さ1.3kgで落ちないように強力なバネで固定するので、口から飛び出さないように常に顎をしっかりかみ締めている必要がありました。だから、いつも気難しそうな顔をしているように見えたのだそうです。

やがて食事が不自由になり顔の形も変わり発音も明瞭でなくなったと言います。
このことが原因の一つとなり、結局2期で引退します。そしてアメリカ大統領の任期が2期8年を超えないという慣習になったといいます。

蛇足ですが、江戸時代、日本の入れ歯は現在と同じ方法で西洋の技術より進んでいました。

ワシントンと言えば、子供の時、桜の木を切ったことを正直に話したら、かえってほめられたという話が有名ですが、どうもこれは後の作り話のようです。
当時、アメリカには桜の木はなかったといいます。また、このことが書かれた本も第5版(1806年)になって初めて出てくるといいます。

(川)

本内容は、メールマガジン『ざつがく・ザツガク・雑学』(2000年〜2004年 全257回)を大幅に加筆修正したものです。